ジャパンプロデューサーインタビュー

Vol.135 [首長] 石津 賢治 北本市長 「自分の市の知名度を高めたい。その思いが最初で最大の信条です。」

市長

北本市長 石津 賢治
所属 北本市長
選挙区 埼玉県北本市
公式ホームページ

 

どうして市長になろうと思われたのですか?


高校生ぐらいから漠然と人のために役立つ仕事、社会を豊かにするために主体的に関われる仕事につきたいと思っていたのですが、ある出来事を経て、特にこの北本市で働きたいと思うようになりました。というのも、私は北本市に中学3年生の時に転入し、育ったのですが、高校進学の時に浦和にある学校に入学しました。進学した当初そこの生徒はみなさん同じ埼玉県内の人なのに、浦和出身の友達は北本市のことを知らなかったのです。これには、本当にショックを受けまして、それ以来何とかこの北本市を有名にしたい、北本市のために働きたいと強く思うようになりました。
その後大学に進学し就職するかどうか悩んだのですが、市議会議員として北本市の役に立つという道を選ぶことにしました。市議会は2期務めたのですが、やはり実現できないことが多く結果として市長選挙に出馬することにしました。



市長選挙に挑む時何か考えたことはありますか?


最初に出馬した時は次点で落選し4年間浪人することになってしまいました。
浪人の間は塾の先生などしながら、当選するとは限らない次の挑戦のことを自問自答していたこともありました。ただ、4年間の浪人中に「自分ならもっとこうしただろう」とか「自分はこうする」と感じた思いは今でも自分の中で大きな理論的支柱になっていて、この思いを忘れない限りは北本市のために尽くせると考えられるようになりました。



市長として心がけていることはありますか?


市長というのは、改革をせずに何もしなければ選挙に受かるかもしれませんけれども、何もしなければまちの発展もありませんし、市民の幸せも限られたものとなります。私は「北本市のために50年尽くします」というのが最初に市議会に出馬した時のモットーだったのですが、今でもその思いは変わっておりません。ですから、北本市に住んで良かった、ずっと暮らし続けたいと感じてもらえる市に、そして、この北本市を誰もが知ってもらえる市にするために、何かをして誰かに反対されようとも自分にできることは何でもやりたいと考えています。



市長としてのやりがいを教えてください


市長というのは行政府の長として大きな権限を持っています。昔に比べれば裁量は少ないのですが、それでも予算の調製権というのは絶大なもので、自分がこうした方が良いと考えたら、その考えをきちんと実行するところまで自分の責任でやることができるのが市長なのです。だから、実際にやろうと思ったことは実現できるし、そこに大きなやりがいを感じています。



今後市政で力を入れていく分野について教えてください


今は10年後でも見通すのは難しいと思っています。
ただ私としては、大事なことの一つにこの北本市を有名にすることがありますので、そのためにできる取り組みは何でもして行きたいと思っています。
私は、地方自治体にはある程度のスケールメリットがあると考えています。なぜなら、ある程度人口規模を持った自治体の方がきちんと運営できると考えているからです。これは、100円節約するのに10,000円の出費から節約するのと1,000円の出費から節約するのではどちらが簡単かという議論です。
ですから、将来的にはもう少し大きい市になることも選択肢の一つだと思っています。
また、今は北本市では観光に力を入れています。北本市には日本五大桜のうちの一本、石戸蒲ザクラがあるなどメジャーになるための種がいたるところにあります。こういう種をうまく発芽させ市の活性化を進めて行きたいと思っています。



若年投票率の低下についてどのように考えていらっしゃいますか?


政治が身近な存在でないというのが一番の要因だと思います。
でも、実は政治や行政はすべての分野に関わっているものです。
例えば、教育だとか福祉だとかまちづくりだとか、こういうものは政治自身がやらなくても環境づくりとか方針づくりに政治は必ず関わります。
社会が機能するための大本が政治・行政。それが良くならないと、自分の身の回りは全く変わらないということに気づいてもらい、だからこそ関心を持って見ていく必要があるということを感じてもらえればと思っています。



最後に若者へのメッセージをいただけますか?


自分の昔を振り返ると、やはり人との出会いが若い時にはとても大きかったと思います。ですから、みなさん上の世代の人と話をすることをたくさんしてください。
そういう人から言われる言葉に最初は反発するかもしれませんが、親身になってくださっている人の言葉ほどカチンと来ることが多いものです。そして今になって振り返ってみれば、カチンとくる意見ほど良い意見が多いのです。
だからこそ、ぜひ人との出会いを大切にし、何か悩みがあれば先人に相談してみることを忘れないでください。



(インタビュー:2013-02-13)


昭和55年 3月  北本市立東中学校卒業
昭和58年 3月  埼玉県立浦和高等学校卒業
平成 元年 3月  東京大学法学部卒業

平成  3年 4月  北本市議会議員選挙当選(第1期)
平成  7年 4月  北本市議会議員選挙再選(第2期)
平成15年 4月  北本市長選挙当選(第1期)
平成19年 4月  北本市長選挙再選(第2期)
平成23年 4月  北本市長選挙再選(第3期) 現在に至る
※プロフィールはインタビュー時のものです。

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