ジャパンプロデューサーインタビュー
Vol.060 [県職員] 石田 篤史 岡山県庁土木部監理課 「みんなが夢をみれる、夢を叶えるお手伝いをする、それが私の仕事なんです」
岡山県庁土木部監理課
岡山県庁土木部監理課 石田 篤史
所属 岡山県庁 土木部監理課
公式サイト
現在、どんなお仕事をされているのですか?
県庁では岡山県の公共工事のIT化を進めること、ルール作りや研修・広報の仕事をしてるよ。
工事の情報や地域の情報を電子化することで、交通規制の情報を簡単に取得したり、危険な箇所の改善要望ができるなどの環境作りってとこかな。
1日のタイムスケジュールを教えてください。
日にもよるんだけど、基本的には朝6時ごろに起きて、7時前には出勤。8時から22時、23時頃まで仕事の日もあるし、20時とか21時とか早めに帰れるときは、ももたろーど(岡山の若手異業種交流会)とかのほかにやっている活動の打ち合わせをして、帰宅するって感じかな。
公務員の方は5時帰宅というイメージがありますが、結構遅くまで仕事をされてるんですね?
部署によっても違うけど、遅くまでやっているところもあるよ。夜11時くらいに県庁行ってごらん。まだ電気ついてるとこたくさんあるよ。遅くまでやればいいっていうわけではないけど、今、世の中がすごく動いている時だから、やることはいっぱいあるんよ。情熱を持って仕事している人も多いし。
でも、あんまりそんなイメージないでしょ?そこに、僕は問題があると思うんだよね。
ん?問題ってなんですか?
問題っていうのは、住民の方たちと役所が意思疎通できていないこと、誤解が多いことかな。
1つの例として、さっきの情熱の話なんだけど、県庁にも情熱を持って仕事をしてる人ってたくさんいるんだよ。一年目の子たちとかすごく情熱的だよ。でも職場にいるとだんだんと情熱に霧がかかってくるんだ。仕事の量に忙殺されたり、苦情の対応などで職場の雰囲気に呑まれたりして徐々にね。
それが内に秘められたままになっているから、住民の方たちにも伝わってないのが、現状だと思うよ。
あともう一点。地域と役所のバランスが悪いと思う。
県が採ったアンケートでは、地域の人6割が『社会に貢献したい』っていう結果が出てるんよ。地域の人たちも、もっと社会に役に立ちたい!社会に影響を与える仕事がしたい!って思ってるんだけど、活動できるフィールドがなかったり、あと一歩踏み出す勇気がなかったりで、活動にまで結びついてないよね。
役所の中にも頑張ろうとしている人がいる、地域にもたくさんいる。せっかくやる気のある人たちがいるのに、もったいないよね。
なるほど。確かにもったいないですね。その問題を改善できるような活動って何かされてないんですか?
改善出来る事かどうか分からないけど、僕の取組としては1つは県庁の中へのアプローチとして『Do-net』という勉強会を主宰してるんよ。これは若手の職員が集まって、勉強会を開いたり、定期的に話し合う場を設けたりして、知識を高めると共にモチベーションアップを図る活動をしてるんよね。やる気がある人たちが集まって話をすれば、参加してる人はモチベーションあがるじゃない。 そうすれば情熱に霧がかかってくることもないし、やる気がある人たちはどんどん成長していく。結果的に、それがその人の仕事にもつながってくるし、対応する職員が変わることは地域にもつながってくると思う。
他にも、県の広報誌ってあるよね。あれも役所で作成するんじゃなくて、地域の人たちが中心になって作れないかなと思ってる。興味のある人が集まって作れば、自分たちが欲しい情報がつまってるし、自分たちのネットワークで必要な人たちに宣伝できるしみんなみるでしょ。
たとえば子育支援に関しても、子育てに興味がある地域の人たちが集まって、役所がサポートしながら色々なことを提案したり、広報したりできるといいなと思う。
今後、友達とか地域の大学生と一緒にインターンシップの制度などを活用して、こういった活動ができるような場、組織を築いていこうと思ってるよ。
役所が伝えきれていない部分と、地域の人たちが見えていない部分。
これが少なくなれば、やりたい人がやりたいことをできるようになるんじゃないかな。そうすれば地域の人だけじゃなく、県庁の人たちも含めて、みんなが楽しく仕事や生活できて夢をみられる、やりたいことに挑戦して夢を叶えることができる環境が作れると思ってるんよ。
なんでこのような活動をやろうと思ったんですか?
一番は自分自身が楽しいから。自分が楽しくてまわりも喜んでくれる、周りに笑顔が増えるのってそれだけで嬉しいでしょ。「岡山ってわくわくするまちですね」って言ってもらえたら嬉しいしね。
ドットジェイピーは議員インターンシップをメインに活動しているのですが、ズバリ!議員と公務員の違いってなんですか?
地域のために議員の果たす役割はとても大きいけど、実際に執行する窓口に立つ公務員の対応が地域の人に与える影響ってかなり大きいと思う。いくら議会でいいもの作っても、使ってもらわないと意味がないからね。使いやすくしていくこと、存在を伝えていくことが、僕らの役目かなと思う。
座右の銘とかありますか?
座右の銘か、「旨い酒を呑もう」だね。
「この仕事のミスをしたのは僕じゃない」とか口先で自分に言い聞かせても、酒を飲むとわかっちゃうよね(笑)
ホントにうまいかどうか。
一つのプロジェクトの打上げとかでも、自分がどれだけやったかによってお酒の味って変わるじゃない?自分のことって自分が一番よくわかってるから不完全燃焼の時ってお酒の味がいまいちだよね。たとえ結果が100点じゃなくても全力を尽くして仕事をした後のお酒はおいしいよね。
プロである以上、特に公務員である以上もちろん合格点をとる必要はあるし、その時できるすべてをだす責任があると思うんよね。何かをやって仲間とおいしいお酒を飲む。やったことがみんなにとって地域にとっていいことだったらこれ以上に僕が求める事はないね。
石田さんの将来の夢は?
個人的なこととしては、何かをやろうと思ったとき、理想的なチームを作れるようになりたいね。
一人一人が能力を発揮して、社会にインパクトを与えられるような。そしてそのチーム・仲間で、頑張っている人が楽しめる、力を発揮できる環境・まちをつくること。笑顔とわくわくのまちに住む、そしてその一部に自分も貢献する。周りに感動と安心感を与えられる人間になりたいね。
これが将来の夢、いや将来の目標かな。
インタビュー後記
正直、公務員の方ってまじめな人が多くて、情熱的な人はあまりいないんだろうなって思ってました。
ですがインタビューをさせていただいて、一つの先入観に過ぎないことに気づかされました。話を聞くだけでワクワクしました。そして情熱的な言葉に圧倒されました。これからの「岡山」が楽しみで仕方ありません!!
出身地 岡山県倉敷市
生年月日 1977年9月30日
所属岡山県庁 土木部監理課
1977.9.30 岡山県倉敷市に生まれる。
1996 サッカーフットサルサークルZAULUS設立。
1999 学生ネットワークづくりの為Click!!設立。滋賀県フットサルリーグ理事。
2000 立命館大学卒業。岡山県庁入庁。
2003 Do-net(県庁若手職員勉強会)設立。
2005 ギネスチャレンジ〔晴れの国おかやま国体クリーンアップ大作戦 目指せ10万人〕実施。