NPO・NGOインターンシップ
こうやってたんだ!
プロフィール:本多萌々
ドットジェイピーが提供するNPOインターンシップへ参加。現在、東京のグローバル・NPO支部でスタッフ活動中。
インターンで学んだこと
「よーい、はい」これは、よく聞く掛け声ではないだろうか。例えば、テストが始まったり、徒競走が始まったりするときの合図で使われる、多くの場面で聞くだろう。私は夏休みのインターン期間中数え切れないほど、この言葉を言った。
ところで、映画の撮影現場を見たことがある人はいるだろうか。映画を撮影するとき、カメラマン、監督、録音、照明、副監督など様々な役割がある。縁者やカメラマン、監督が配置についてもすぐに撮り始めるわけではない。まず、台本をもとに動きの確認をする。例えば、歩いているシーンならカメラに映らなくなってもそのまま歩き続ける、カメラの後ろから演者が現れるなどカメラの写り方を確かめる。
その後、ついにカメラをまわし始めるのだ。カメラをまわす前、「シーン○○、よーい、はい」と声をかける。ここでの掛け声は、今どのシーンを撮っているか、そのシーンを撮るのは何回目なのか、そのシーンの何種類目のアングルなのかが分からなくならないようにするために必要なものなのだ。
夏休み中、映像制作をしているNPO法人でインターンをした。小中学生に映画制作を体験してもらうワークショップやその機関が映画制作を行っていたためそれらの業務に携わった。ワークショップでは、子どもたちに編集の仕方を教えたり、実際に一緒に映像を撮ったりした。
しかし、最も印象的だった活動はやはり映画制作だ。普段見ているだけだった映画やドラマをどんな風に撮っているのか実際に知ることができた。どれほど短いカットでもアングルが変われば、カメラの位置、演者の位置、カット数など全てを変えている。一瞬だけ映るシーンでも、何回も取り直している。アングルに加えて、虫の鳴き声や道を歩いている人、通る車が入ってしまったときも、そこでカメラを止めて最初から取り直すのだ。
今まで私は見てきた映像を、完成されたものとして見ていた。どう作られているのか、カットとカットの間がどうなっているのかを考えたことがなかった。このインターンを通して、家でYouTubeやテレビ、映画を見るときに、今アングルが変わった、こんな印象を与えたいからカメラワークがこうなっている、この音はわざと入っているということを思うようになった。自分に新たな視点が生まれ、映像を多角的に見ることができるようになった。自分だけの自分の新しい視点をソーシャルインターンシップで得ることができるかもしれない。